ドイツ語ドイツ文学　German Studies｜名古屋大学人文学研究科

ドイツ語ドイツ文学　German Studies

大学院

ドイツ語ドイツ文学分野は、ドイツ語圏の文学、思想、文化を主な研究対象にしています。ドイツ語圏の文学は、１８世紀末にゲーテ、シラー、ヘルダーリン、ノヴァーリスなどによって一躍世界文学の高みに達し、２０世紀初頭にはトーマス・マン、ホーフマンスタール、リルケ、カフカなどによって第二の黄金時代を迎えました。また思想の歴史では、１９世紀から２０世紀にかけて、マルクス、ニーチェ、フロイトが西洋の伝統的な人間観を覆す書物を著し、さらにはベンヤミンのような思想家が、近代の意味を鋭く問い直す批評を展開しました。これらの人々の仕事は、言語や人間や社会を考察するうえで、今日なお大きな影響を及ぼしています。

本分野では、まず何よりも、このようなドイツ語圏で生まれたさまざまなテクストを精読します。その際に、関連文献を渉猟し、それらのテクストの社会・政治・文化的背景を調べます。また、他の文学作品や、哲学、科学、宗教、諸芸術など他の言説との関連を明らかにし、それらのテクストがなぜ書かれえたのかを考察します。それとともに、それらの今日的意義を考えます。

また本分野は、文字で書かれたテクストにとどまらず、ドイツ語圏のアート、建築、記念碑、ミュージアムなども研究対象にしています。それらも広く文化のテクストとして捉え、文学批評理論、メディア論、メモリー・スタディーズなどの理論や概念を援用して、それらの意味構造や、それらが担う政治的機能をつまびらかにします。

担当教員の専門領域は、ドイツ語圏（ドイツ、オーストリア、スイス）の文学、フロイト研究、物語論、集合的記憶論、「想起の文化」研究、ドイツ語圏翻訳史、文学批評理論など多岐にわたります。皆さんが自らの研究テーマを設定し、調べ、考察し、さらに深め、そして論文に仕上げるサポートをします。本分野での研究を通じて、ドイツ語圏の豊穣な知の世界と、これからの日本の社会とを橋渡しする、そのような探究者になってくだされば幸いです。

担当教員

学部

本分野では何よりも、このようなドイツ語圏で生まれたさまざまなテクストを、原典で読み解いていきます。その際に、ドイツ語の歴史や文法、語のニュアンスなどについて理解を深めます。また、それらのテクストが成立した社会・政治・文化的背景にも目を向けます。そうして、それらのテクストが、どのような時代状況のなかで、また、どのよう問題意識のもとに書かれたのかを考察します。それとともに、それらの今日的意義も考えます。

担当教員の専門領域は、ドイツ語圏（ドイツ、オーストリア、スイス）の文学、フロイト研究、物語論、集合的記憶論、「想起の文化」研究、ドイツ語圏翻訳史、文学批評理論など多岐にわたります。皆さんが自らの研究テーマを設定し、調べ、考察し、さらに深め、そして論文に仕上げるサポートをします。

言語は、それを話し書いてきた人々の経験や感情や思想が結晶化し、蓄えられている広大な記憶の宝庫です。本分野での学びを通じて、ドイツ語圏の豊穣な知の世界に分け入りましょう。そうしていわば異邦を旅することで、自分たちが今暮らしている場所を、新たな目で見ることができるようになるはずです。